ワタシじゃない私でいた

ある記事を読んで思い出した。
実習へはスーツにストッキングを履いて行っていた。少しやんちゃな子どもたちの多い学校。
「先生、足きれいだね。」

私はストッキングを履いていた。骨太肉厚体型のワタシの足をきれいだと言ったあの女の子。

「ストッキングを履いているからよ。」
それに対する女の子の反応を覚えていない。

「先生、その筆箱カワイイね。」
「でしょう!今流行りの〜〜の。」
「中見せて!」

中身を見せられなかった。トイレ帰りで化粧ポーチだったのだ。見せてあげたかった。ここは学校。

なにげない会話。私はワタシになれなかった。ワタシは私に成りすましていた。

先生になったら私を続けることに耐えられないだろうと思った。組織に向いていない。すぐに疲れるのが目に見えていた。

いくつもの私が存在する。あのときの私に話しかけてくれた女の子。元気にしているといいな。本当は、ダイエットや化粧ポーチの中身の話をゆっくりしたかったんだよ。彼氏の話とかも。

今思えば、ワタシは授業をしたいのではなく、子どもの話を聞きたかったのだ。

タイトルが大げさすぎた。絵を描いたり詩を書いているわたしはワタシだ。本物。

#私 #ワタシ #本物

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